【旅】インドで見て聞いて触れて考える・本2冊【おすすめインド②】

インド

インドで見て聞いて触れて考える・本2冊【おすすめインド②】

私は、旅の前に本を読んだり、又は、本を読んで触発されて無性にどこかに旅に出たくなったりします。私にとって、旅と本は切っても切れないものなんです。

インドへの旅も、出発前、今日ご紹介する2冊を読みました。この記事を書いていたら久々にこの2冊を読みたくなりました。30年前と今の私。この本を通して、インドに行く前の自分とも再会できるような気がします。

この回では、私がインドに旅する前に読んだ本を2冊、その本との出会いも含めてお話します。

バブル経済の最後っ屁

ところで、私がインドに行った1990年代前半は、バブル経済の最後の最後の最後っ屁のころです。少し脱線して、その頃の話を少しさせてください。

今思うと、日本全国がなんとなく浮かれているような、経済がこれからも右肩上がりで成長していくような、そんな感じの空気がまだ漂っている感じでした。

同世代の文系学生の友人は、連日連夜、都心で楽しく遊んで踊りまくっていましたが、理系学生の私は、連日連夜の講義と実験の日々でした。残念なことに、バブル経済の浮かれた空気を世間の片隅で少しだけ吸っていた、その程度の「私のバブル」でした。

本屋でアルバイト

私はほどほどに貧乏学生でした。普段は大学と家の往復、週に何回か通学途中にある本屋でバイトをしてインドへの旅費を稼ぐ、絵に描いたような学生らしい学生、地味な若者でした(苦笑)。

本が好きだったので本屋でバイトをしていました。休憩時間に自由に本を読んでいいといわれ、まかない飯ならぬ、まかない本とでも言いますか、その待遇が大いに気に入って、大学が忙しくてもこのバイトを細々と続けていました。

温かい大人からの贈物

そこの店長が温かい人で、バイト学生を可愛がってくれる人でした。どこか飄々としたところのある不思議な雰囲気の人でした。店長は私の親世代なので、今は高齢者だと思いますが、お元気だといいなあ。

その店長が、私のインド行きを聞きつけて、餞別と共に2冊の本を贈ってくれました。貧乏学生には、店長のその気持ちが有難かったです。私のために選んでくれた本も、もちろん嬉しかったです。

90年代前半、あの当時、若者を応援してくれる大人は少なからずいました。大人が大人としての存在感がありましたね。いい時代だったのかもしれません。

恩師、バイト先の店長、家族ぐるみのつきあいのある知人のおじさん・おばさん。こうして餞別をくれたり、美味しいご飯をおごってくれたり、時に叱ってくれたり、私の周囲にも良き大人がいました。

だから私も、今度は自分が若者を応援する大人であろうと、先達に戴いた恩は次世代に還そうという思いで若者と対峙しています。まだまだ還せていないかな。後半生の課題の1つです。

店長の贈物・2冊のインド本

店長の贈ってくれた本はこの2冊です。有名な本なので、皆さんも目にされたことがあるのではないでしょうか?

私なんぞの書評はいらないと思います。出版社からの情報を示しますので、もし、ご興味のある方は手にとって戴けたら嬉しいです。本をクリックするとアマゾンに飛びます。

『インドで考えたこと』 堀田 善衞 (著)
出版社: 岩波書店 (1957/12/19)
発売日: 1957/12

『インドでわしも考えた』椎名誠(著)
出版社: 小学館 (1984/02)
発売日: 1984/02

この回はここでおしまいです。
少し脱線して、インド旅と本についてお話しました。
この次は、インドの旅の話に戻りますので、お楽しみに。
おつきあい戴き、ありがとうございました。

初出掲載:2020年5月7日
最終更新:2020年6月13日